ロイヤルティフリー楽曲のストック音源販売サービス、Audiojungleを利用した感想。

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オーディオストックを始めとして、ここ数年日本でも徐々に浸透してきたストック音源販売サービス。

私自身も登録はしておりますが、その他にも数ヶ月前から別名義でオーストラリアの販売サイトであるAudiojungleを利用していましたので、今日はこちらの感想を。

Audiojungleとは?

Audiojungle(オーディオジャングル)はEnvato Marketという、イラストや3D素材、ウェブテンプレートなど複合的なフリー素材を提供するマーケットの中の音楽に特化したサイトです。

2008年よりサービスが開始されたAudiojungleですが、現時点では40万点近くの音源を揃える世界でも屈指のロイヤルティフリー素材販売サイトです。

Audiojungleのメリット

独占契約で高い収益率を目指せる

登録する際にExclusive(独占契約)かNon Exclusive(非独占)を選択でき、以下のような違いがあります。

  • Exclusive(独占)
    著作者手数料(Author Fee)が12.5%-37.5%
    同サイトでの販売音源を他サイトでの販売不可
  • Non Exclusive(非独占)
    著作者手数料が55%
    同サイトでの販売音源を他サイトでの販売可
  • *Author Fee:オーサー・フィー。ここでは便宜的に「著作者手数料」とします。

Audiojungleは収益計算が結構面倒で、契約形態やセールス等によって変動するため一概にこうだと言うことができません。

独占契約では、累計販売価格が多いほど著作者手数料も低くなるため、売れば売るほど収益率は上がります。

詳しい価格による収益率の変化はこちらで、グラフ下のスライダーを動かして確認できます。

私なんかは大雑把なので、未だに「独占契約なら大体50%かぁ~」くらいの認識だったりします。笑

売上げ次第では最大で7割近くまで収益率を上げることができるようなので、そこまでいくとかなり恩恵を受けれそうです。

*後述しますが、源泉徴収税が絡んでくるとこれに加えて更に徴収される場合があります。

日本で需要が無いジャンルも売れる可能性がある

Audiojungleでは楽曲の試聴数や販売数は第三者も自由に見ることができるため、どういう曲調が売れるのかというのを把握できます。

海外のトップセラーを見ていると普通にドラムンベースやダブステップなどのEDM、歪ませたギターによるハードロックなどの日本ではほぼ需要が無いBGMも売れていました。

英語サイトということで世界中からアクセスが集まるために多様な楽曲の需要が見込めるのは強いです。

もちろん、海外にも売れやすい楽曲の傾向というものはありますが、その他のジャンルの曲が全く売れないということはないため、バンド風の楽曲も売りたい!という人にも良さそうです。

「おいこれ普通に歌モノでいいじゃん!」みたいなガッツリした作品もちょくちょくありますしね。笑

楽曲の販売方法が豊富

Audiojungleでは複数の楽曲をまとめたパッケージ販売を行うことができるため、ジングル詰め合わせやクリスマスパックといったようなものも簡単に販売できます。

販売する側としては個々に販売するよりもかなり安価にはなるのですが、購入までの敷居が下がるという面ではありだと思います。

また、それとは別に一つの楽曲に複数のファイル形式・別パターンを入れることもできます。

例えば「Song A」という曲があった場合、この「Song A」の中に「Song A.mp3」「Song A.wav」という二つの形式の楽曲を同時に入れることが可能です。

ここら辺はどこまでが許容範囲かは細かく規則があり、例えばそれだけでは作品に向かないもの(ベースラインのみ)や、全く関係ない「Song B」を入れることはできません。(但し、パッケージ販売は可能)。

称号が貰える

ニコニコ動画でいうところのスタンプのようなものが貰えます。笑

というと何だかお遊び要素っぽいですが、実はユーザーからどんな称号を持っているかが丸見えなので、自分の実力を示しておけるという意味では有意義です。

例えば「週間売上げトップになったことがある」「楽曲がピックアップに載った」「トータルで○○ドル売り上げた」などがあり、購入する側からも一つの指標として役に立つのではないかと思います。

Audiojungleのデメリット

審査時間が長い

審査時間はその時々によって変動するのですが、目安はこちらで逐一公開されています。

触れ幅はかなり大きく、私がアップロードした時には最長で27日、最短で6日程で結果がきました。

平均的に見れば、他のストック販売サービスに比べるとかなり時間がかかるので、ちょっと不便ではあります。

ちなみに審査の基準は他のライブラリよりもやや厳しめで、私自身もオーディオストックで承認されたものが、Audiojungleでは拒否(reject)されてしまいました。

拒否されても修正の機会を与えてくれるんですが、私の場合、クオリティが低すぎるから再提出の機会はないよっ!と言われてしまい、中々に手厳しいです。

一応、以下の公式記事でも水準というか指針みたいなものは公表されていて、変化のない繰り返し、長すぎるイントロ、唐突な構成変化なんかはよろしくないようです。

価格が再生時間と楽曲区分による自動指定

Audiojungleでは以下の五つの区分が設けられており、その区分と楽曲の尺によって値段が自動で決定されます。

  • Logos & Idents
    - サウンドロゴ、ジングル。
  • Music
    - 一般的なフリーBGM楽曲。
  • Music Packs
    - 複数の楽曲をまとめたパッケージ販売
  • Sound Effect
    - 効果音(SE)
  • Music Kits
    - ユーザーが自由に好きな部分だけ組み合わせて使えるよう、セクションごとに分けられた楽曲

価格が自由に指定できないことで、非独占契約の場合であっても、他サイトと価格の整合性を取る事が非常に難しいという問題が生じます。
(価格が違っても気にしない!という方は別に問題ないでしょうが…。そこは道義的な問題ですので。)


<追記>
価格設定に関しては、Musicの場合は1:01-2:00で$15、2:01以上で$19になるようです(その他は未確認)。
$19であれば、為替レートを考慮すればオーディオストックの¥2,160とある程度整合性は取れそうなので、非独占契約でも一考の余地はあるかと思います(円高で若干国内価格が高めですが…)
ただ、以前はこれより$1低い価格設定だったようなので、今後また価格改定があった場合にはその都度対処する必要はありそうです。

アップロード時の手順が煩雑で面倒くさい

音声透かしを自分で入れなければならず、しかも透かしの入れ方にも規則があります。

また、先ほどメリットの項で一つの楽曲に多くの形式・パターンを入れられると書きましたが、これらは全て自分で用意しなければなりません。

具体的には個々のファイルを用意した後、購入者がどれが何かを把握できる名前を付けたり、それをzipファイルにしたりなどの作業があります。

zipファイルの容量が大きすぎる場合にはFTPソフトを使用する必要があったりと、中々規則や手順が細かくて面倒くさいです。

何から何まで全て英語

当たり前ですが何から何まで全てが英語での対応になります。

私自身は幸い英語には不便しない身なのでよかったのですが、それでも結構分かり辛い部分あると感じました。

特にアップロード手順に関しては海外のフォーラムでも「サイトの説明がよくわからなくてアップロードできない!」みたいなトピも見かけるくらいです。

楽曲の説明文もタグも全て自分で書かなければいけないので、英語が苦手な方は苦労するかと思います。

ちなみにちょっと前までは、登録の際に規約などの内容を把握しているか質問事項があったみたいなのですが、私の時は特に何もなく普通に登録できました。

追記:米国内での源泉徴収税の減免に関して

詳細は長くなるため省きますが、AudiojungleではW-8と呼ばれる税務関係のフォームの提出が求められます。

この提出は絶対に必要というわけではないのですが、未提出の場合には、購入者の所在国に関わらず、全ての売上げに対して担保として28%の徴収が発生します。

そのため、独占であってもW-8が未提出の場合には正味収益率は更に下がってしまいます。

このW-8は、米国のソーシャルセキュリティナンバーやITINなどの、いわゆる納税者番号を記載せずに送信することもできますが、その場合には米国からの購入に対してのみ30%の徴収が発生します。

フォーム自体はEnvato側がウェブ上でも用意してくれているため簡潔にできるのですが、私の場合は未だにITINを取得していないため、とりあえずは納税者番号なしで送信してあります。

もうしばらくは売上げの状況を見て、もし米国内からの購入が多いようであればITINの取得を考えようかと思っています。

税務絡みの諸事項は以下のヘルプに記載がありますので、英語が読める方はご覧ください。

*ちなみにITINはAmazonのKDPなどでも必要なため、ググれば取得方法は出てくるかと思います。

あとがき

色々と書いてきましたが、Audiojungleではまず楽曲が再生されるというのは嬉しかったです。

というのも某サイトでは楽曲が再生すらされていなかったため、曲のクオリティ以前の問題で途方に暮れていたので…

また、コモンズのように楽曲に対してユーザーからコメントを貰えたり、登録者相互でフォロー機能もあるので気になる人をチェックしておくこともできます。

アカウントを作成するだけなら審査も不要ですので、興味のある方は一度登録してみてはいかがでしょうか?

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CASA
作曲経験ほぼゼロの状態から、2015年より著作権フリーBGMの製作に乗り出した駆け出しの作曲家。感性と独学での作曲で生計を立てられるのかを身をもって実践中!ブログ「またたび音楽堂」では、音楽・DTMを軸に自身が興味のあることを幅広く発信しています。 ⇒プロフィール詳細
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