Ilya Efimovのティンホイッスル音源「Irish Whistles(Tin & Low)」のレビュー。

Ilya EfimovのTin WhistleとLow WhistleがセットになったIrish Whistles (Tin & Low)が59€だったので購入しました。

音源概要・レビュー

音源概要

ティンホイッスルはアイルランドが発祥といわれる縦笛で、安価だったことからペニー・ホイッスルとも呼ばれたりします。

今回購入した音源はどちらもアイルランド音楽でよく用いられるD管仕様で、音域はティンホイッスルがD3-D5、ローホイッスルが1オクターブ低いD2-D4(MIDI上はD3-D5)になっています。

奏法は以下のものを収録。

  • サステイン
  • レガート(スロウレガート/グリッサンド)
  • ビブラート
  • フラッター
  • モルデント
  • フォーシュラグ(?)
  • スライドアップ
  • トリル *Tin Whistleのみ
  • ロール(2種類)
  • スタッカート

なお、音源は44.1Hz/24bitでサンプル数はいずれも約1100となっています。

レビュー

長所

  • 音色が良く、レガートが綺麗
  • CCを駆使すれば細かい表情付けが可能

短所

  • クラン、タップ、カットなどの奏法は個別に存在しない
    *ただレガートがあるので通常の打ち込みで再現可能
  • ロールやトリル、モルデントからの音の繋ぎを自然にするのが難しいノートがある
  • ダイナミクス、ビブラート、フラッターの全てがCCでのコントロールのみなので、リアルにするにはオートメーションが必須
  • トリルの速さを調節できない

ザックリ言ってしまえば奏法は沢山あるけれど、実際にはやや使い辛い音も出てくるということになります。

ただしタップやカットなどは自分でそれらの奏法を打ち込んで再現するのに支障はないです。

個人的にはレガートとビブラート、ダイナミクス、フラッター、レペティション(同一音反復)の5つだけでも結構リアルに打ち込めるので満足しています。

*ちなみに操作していると急に音が小さくなる現象がでていて不具合かと思ったのですが、値が0のモジュレーションホイールにダイナミクスが割り当てられていたのが原因でした(汗)

奏法と機能の詳細

奏法

スライドアップ、ビブラート、モルデント、スタッカート、トリルは特筆すべきこともないので省いています。

フラッター(Frullato)

Frullatoとあるのはフラッタータンギングで、舌を細かく震わせてブルブルブルという音を出せます。

CCにアサインして程度を調節することができます。

フォーシュラグ(?)(Forshlag)

調べてもよく分からなかった奏法です。

聴いた感じでは装飾音がノートの前に付け加えられたような響きになります。

ロール(Roll)

ロールはそれぞれ1と2の二種類がありますが、音源ごとに若干響きが変わります。

また、ノートによっても若干違うものがあり、運指上の制約を受ける部分で挙動が変わっているようです。

レペティション(Repetition)

GUIには表記されていませんが同一音の反復も可能で、デフォルトではE1にキースイッチが割り当てられています(Optionから変更可能)

発音したい音とレペティションのキーを交互に押せばタンギングしたような感じで連続で同一音を鳴らせます。

機能

以下の機能はキースイッチでオン/オフを切り替えでき、ベロシティーが64以下ならばオフ、65以上であればオンになります。
*リバーブとダイナミクスは文字通りなので省略

アタック(ATTACK)

指定したベロシティー値を上回るとアタック音を付加します。
レガートが作用しているものにはかかりません。(一息で吹いている感じがだせる)

リリース(RELEASE)

リリースではノートの終わりで出る音を調節します。

アタックと違って単純に量を調節するため、ベロシティーで指定値以上の場合に付加するということはできないようです。

こちらもアタック同様、レガートがかかっているものには反映されません。

レガート/グリッサンド(Legato/Gliss)

レガートモードには通常のレガートとグリッサンド風のスロウレガート(Slow Legato)の2種類があり、切り替えは以下の3種類から選択できます。

  • ベロシティー(VELO) – VELO RANGEで指定した値以下の場合に切り替わる。(0でオフ、127で常に)
  • CC – CCで切り替わるベロシティー値を調節。
  • キースイッチ(KS) – キーを押している間はスロウレガートになる。

最後に

欠点のほうを多く書いていて、あまりよい印象がないと感じるかもしれませんが、実際の使用感はそこまで悪くないです。

私自身はまだアップテンポな舞曲風のBGMにしか用いたことがないため、ゆったりした曲調で使用する際にはまた違った面がでてくるのかもしれません。

なお、これ以外にも単体のティンホイッスル音源ではEmbertoneのShire WhistleやPrecisionsoundのCeltic Whistlesなどもあるのでこちらも参考までにどうぞ。

The following two tabs change content below.
CASA
作曲経験ほぼゼロの状態から、2015年より著作権フリーBGMの製作に乗り出した駆け出しの作曲家。感性と独学での作曲で生計を立てられるのかを身をもって実践中!ブログ「またたび音楽堂」では、音楽・DTMを軸に自身が興味のあることを幅広く発信しています。 ⇒プロフィール詳細
スポンサーリンク
スポンサーリンク