これだけ分かればOK。簡単にボサノバを作るための基本的な知識 [コード・テンション編]

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サンバと並んでブラジルの有名な音楽として挙げられるボサノバ。

私自身も最近ボサノバにはまりだして、色々と調べていくうちに定番の進行やテンションなんかが結構あることに気付きました。

ボサノバの基本は四和音

ジャズなどと同様で、ボサノバに使われるコードはセブンスを始めとする四和音のコードがほとんどです。

主要な楽曲のコード進行を見てもトライアドがでてくる曲はあまり見当たりません(使っちゃ駄目ということではないです。)

ボサノバに見られるコードや展開

トニックを6thにするというのもボサノバ的だとよく言われますが、その他にもラテン系の音楽にはよくある、いきなり半音下のコードに移動する手法はボサノバでも健在です。

また、ボサノバだけに顕著というわけでもありませんが、エクステンデッドドミナントもしばしば登場します。

TIPS 『Papel mache』や『Samba do Soho』などに見られるように、ボサノバではサブドミナントのⅣM7から始まる曲も珍しくありません。

もうちょっとお手軽に作れるように、以下によくあるツーファイブとドミナントセブンの特徴を挙げてみます。

ツーファイブ

Ⅱm7(9)-Ⅴ7(13) (もしくはⅡm7-Ⅴ7(9))

ボサノバのツーファイブではⅡm7(9)のように度々ナインスが付き、その場合にはⅤ7(13)が続いてⅡm7(9)-Ⅴ7(13)となることが多いです。

というのもこの場合にはテンションの9と13が共通音となるため、スムーズに響くからですね。

そこまでこってりテンションを付けないものだとⅡm7-Ⅴ7(9)もありがちな進行です。

こちらもやはり三音が共通音となるのでとても自然な繋がりに聴こえます。

Ⅱ7-Ⅱm7-Ⅴ7

ツーファイブにおいてⅡ7(9)-Ⅱm7(9)-Ⅴ7(13)のようにいきなりメジャーからマイナーに変わるのも定番です。

Ⅱ7-Ⅴ7-Ⅴm7-Ⅰ7-ⅣM7のように、始めのツーファイブを二回繰り返して一時的に転調したかのように感じさせることが出来ますね。

これはツーファイブに限らずにトニックでⅠM7-Ⅰm7とするのも哀愁を感じさせてボサノバっぽくなります。

Ⅱm7(♭5)-Ⅴ7(♭9)

典型的なマイナーツーファイブです。

マイナーキーでドミナントセブンスに♭9をつけて、ドミナントモーションをより強固にするのはボサノバに限らず定番です。

ドミナントセブンスとテンション

ボサノバのドミナントセブンスにはテンションが付くことが非常に多いです。

よく使うのがⅤ7(9)、Ⅴ7(♭13)、Ⅴ7(♭9)、Ⅴ7(13)。

それらよりは頻度は低いですがまずまずでてくるのがⅤ7(11)です。

Ⅴ(#11)は時折見かける程度ですし、Ⅴ7(#9)やadd 9に至っては手元の代表曲集を見ても乗っているのはほとんどありませんでした。

また、テンションを複数重ねたものではⅤ7(9,11)やⅤ7(♭9,13)はたまに聞きます。

こうやって書いていくと数が多いですが、ギターで実際に押さえてみるとドミナントモーションや共通音が可視化できてかなり理解が早まります。

ドミナントモーションの例

ドミナントモーションは簡単にアレンジできるため、理論初心者でも気軽にお洒落にできておすすめです。

テンションを動かすタイプ

以下のように、ドミナントセブンス上でテンションだけを変化させてトニックへの流れを作り出すのはボサノバの鉄板です。

  • Ⅴ7(9)-Ⅴ7(♭9)-ⅠM7
  • Ⅴ7(13)-Ⅴ7(♭13)-ⅠM7
  • Ⅴ7(13)-Ⅴ7-ⅠM7
  • Ⅴ7(9)-ⅠM7
  • Ⅴ7(9,11)-Ⅴ7(9)-ⅠM7

Ⅴ7sus4-Ⅴ7-ⅠM7

セブンスサスフォーを用いたドミナントモーションも時折耳にします。

上記のテンションを用いた手法で物足りない場合にはこちらも取り入れてみましょう。

TIPS 扱いは難しいですが、ドミナントモーションの解決先のトニックにⅠmM7やⅠ6M7というのもたまに見かけます。複雑な響きが欲しい場合には取り入れてみてもいいかもしれません。

ボサノバのコード進行例

ボサノバのコード進行としてよく紹介されるのが四度進行や1625(メジャーではⅠM7-Ⅵm7-Ⅱm7-Ⅴ7)ですが、これらは実際の楽曲でも頻繁に用いられています。

ここではそれら以外に、個人的にボサノバっぽいと思う進行を挙げてみます(順次追加していく予定です。)

ⅠM7(9)-Ⅰ6(9)-Ⅱm7(9)-Ⅴ7(9)

ゆったりリラックスできそうなお洒落なコード進行。

最初の二つのコードはCメジャースケールであればドミソシレからドミソラレになるため、シからラだけ変化して後の4音は共通音となってます。

Ⅰm7-Ⅰm6-Ⅱm7-Ⅴ7(♭13)-V7-ⅠM7(9)

一時的な転調を取り入れた非常に心地よい響きの進行です(ここでは最後のⅠM7をトニックとみなした表記にしてあります)

二つ目のコードはⅠm6の代わりにⅣ7(9)のパターンも可能で、マイナーシックススより爽やかな印象になります。

あとがき

ボサノバと聞くとジャズと関連がありそうで敬遠しがちですが、実際に覚えていくとある程度パターン化されていることがわかります。

個人的には、テンションを利用して共通音を増やすことでノンダイアトニックコードに飛ぶという考え方を用いれば、ツーファイブワンなどの形式に捉われずに更に表現の幅が広がるのではないかと思っています。

今回、コード分析の参考にも用いた以下の書籍には、楽曲のキーや指板図も載っている上、コードの押さえ方もボサノバ特有のもので表記されているので、ボサノバギターを弾きたい方にはおすすめです。

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CASA
作曲経験ほぼゼロの状態から、2015年より著作権フリーBGMの製作に乗り出した駆け出しの作曲家。感性と独学での作曲で生計を立てられるのかを身をもって実践中!ブログ「またたび音楽堂」では、音楽・DTMを軸に自身が興味のあることを幅広く発信しています。 ⇒プロフィール詳細
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