定期的に変化が生じる事柄が鍵!時の流れの表現で歌詞に深みを与える手法。

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時の移ろいを表す表現というのはともするとどこかで聞いた様なフレーズになりがちで、中々考えるのが難しいものですよね。

もちろんリスナーにとって分かりやすく親しみ易い表現が必要な場合もあるため一概には言えませんが、ここではそれは置いておいて、詩的な観点からどのように時間の移ろいや季節感を出すのか?ということについて見ていきたいと思います。

「定期的に変化が生じるもの」が時間を操る鍵!

いきなりですが、自分の周りで定期的に起こること、もしくはすることなんかを考えてみてください。

別に自分自身の行動に捕われることなく、世の中の流れや生き物・物体なんかの変化でもOKです。

例えば毎朝歯を磨くとか、日が短くなり始めたとか、寒くなったのでコートを着始めるとか何でもいいです。

ただしあまりにも個人的なこと、例えば「夏休みには毎年ハワイに行く」みたいな特定の人にしか起きないようなものはやめましょう 笑

あまりに限定的な状況は個人の体験を基にした歌詞を書くなら構いませんが、一般的な歌詞では普遍的なことにしておいたほうが無難です。

あくまでも社会一般的に定期的に起きていると認識されているものであることが前提です。

「髪の毛」は時とともに変化が生じる

さて、前置きが長くなりましたが、とりあえずここでは「髪が伸びる」ことを例に見ていきましょう。

言われるまでもなく髪の毛は時間が経てば伸びるという「変化」が生じていきます。

つまりわざわざ時間や季節を表す単語を入れなくても、間接的にそれらを描写できるということです。

これをこのまま作詞に取り入れて、

あなたと出会った日の髪の毛が
今では肩にかかるほどになった

という風にしても悪くはないのですが、これで不満な人はもう一段階発想を転換させます。

具体的には「髪の毛が伸びる」という事柄に影響を受けるもの(もしくは与えるもの)を考えます。

先ほどの髪の毛の例で考えると、髪の毛が伸びればその結果として多くの人が髪の毛を切りに行くと自然に思い浮かびますよね?

それを利用して、

君から連絡来る前に
また美容院に行かなきゃみたい

という感じにすると時間の流れが感じられると思います。

念のため説明しておくと、この表現では「連絡を待っているうちに髪の毛が伸びるほどの時間が経ってしまった」ということを表しています。

加えてここでは「また」と入れることで少なくとも以前に1回は髪の毛を切っており、それでもまだ連絡が来ないという期間の長さを強調しています。

自然現象だけでなく、日頃の動作でもOK

先ほどの例は「髪が伸びる」という人間の生理現象でしたが、これは自らの意思に基づいた動作や行動でも同じことが出来ます。

例えばJ-POPでもよく耳にするのがカレンダーを用いた表現。

あの日あなたと出会ってから
何度カレンダー めくっただろうか?

言うまでもなくカレンダーをめくるということは月が替わってゆくということですが、「何度めくったか?」という疑問系にすることで覚えてないくらい多くの月が流れていることを表しています。

これは別に発想を転換させずにそのままでもシンプルでいい感じですね。

似たような発想としては、

手帳が幾つ変われども
私の想いは変わらないままで

というようなものがあります。

月日が経つと必然的に手帳を買い換えることになります。

ここでの「手帳が変わる」という表現は時の変化を表す鍵であると同時に、その後に続く「変わらない想い」を強調するための比較対象でもあります。

自然界の現象も思い浮かべてみる

もうちょっと視点を大きくしてみると、花などの植物も季節性があって、咲いている期間も限られるので取り入れやすいと思います。

毎年ある季節が来れば咲きますので、数十年単位で見れば定期的に咲いているといえまよね。

とりあえず分かりやすいところで「ひまわり」を例に見てみましょう。

ひまわりが見てる時期だけの
通りすがりの恋だった

上の例ではひまわりの咲く時期である夏の短い期間だけを表現しており、二段目の通りすがりでさらに期間の短さを強調しています。

ただ一般的に知られている花は意外と少ないので注意が必要です。

ひまわり=夏、チューリップ=春といったような一般的な印象があるため成り立つものであることは忘れてはいけません。

例えば以下のように、

クックソニアが咲き誇る丘で
またいつか会えるその日まで

なんて言われても困りますよね?

「クックソニアっていつ咲くの?」

「というかそもそも植物なの?」

という風に違う意味で印象に残るため止めておきましょう。

ちなみにこの植物は4億年程前に絶滅した植物ですので、要約するともう会いたくないということになります。

まとめ

長くなりましたが、要点だけを簡潔にまとめると、

・社会一般的に定期的に変化が生じていると認識されているものを考える
・変化した事柄に影響を受けるもの(もしくは与えるもの)で発展させる

ということになります。

その他の細々とした解説なんかは機会があれば別の記事で書こうと思いますが、こちらも覚えておくと参考になるかもしれません。

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CASA
作曲経験ほぼゼロの状態から、2015年より著作権フリーBGMの製作に乗り出した駆け出しの作曲家。感性と独学での作曲で生計を立てられるのかを身をもって実践中!ブログ「またたび音楽堂」では、音楽・DTMを軸に自身が興味のあることを幅広く発信しています。 ⇒プロフィール詳細
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