DTMに活かすためにアコーディオンの仕組みや奏法なんかを真面目に調べてみた。

accordion_head

DTMでは色々な楽器が打ち込むだけで音がでるため、私自身もなんとなくで使ってしまいがちなんですが、より本物に近づけるために最近は少しづつ楽器について勉強し始めました。

今回はそんな中でも知っているようで知らないアコーディオン(手風琴)について覚えたことでも書いていこうと思います。

基本知識

アコーディオンという名称ですが、アコードという調和、和声を意味する語と、イオンという楽器を意味する語を組み合わせてこのように呼ばれるようになったと言われています。

訳せば和音を奏でる楽器といったところでしょうか。

各部分と類似楽器

このアコーディオンですが、大きく分けて右手側の部分(ボタンまたは鍵盤)、蛇腹(ベロー)、左手部分(ベース/コード)の三か所から成る楽器で、同じような仲間にバンドネオン、ハルモニウム、コンサーティナなどがあります。

右手側はピアノと同じ鍵盤型のものとボタン式のものがあり、基本的にこちらでメロディーを奏でることになります。

一方の左手はボタン式で、こちらではベースの単音に加えてコードも担当しています。

発音の仕組みとリード

オーボエやクラリネットなどのリード楽器では人の息を吹き込むことで発音をしますが、アコーディオンではそれらの代わりに蛇腹の伸縮を利用して中のリードに空気を送り込むことで音が出る仕組みになっています。

似たような形状の鍵盤ハーモニカは蛇腹の代わりに人の息でリードに空気を送っている点でアコーディオンとは異なりますね。

一つのボタン(鍵盤)には数種のリードが組み込まれており、高い方からH(1オクターブ上),M,L(1オクターブ下)と呼ばれています。

通常はMリードは複数付けられていてそれぞれ微妙にピッチがずれており、それが独特の揺らぎとなって響きます。

従ってこのチューニングの度合いやHMLの各リードの組み合わせによってミュゼット風やタンゴ風といった音色にすることができるわけです。
(ミュゼットチューニングはコーラスがかった丸くて柔らかい感じの音ですね!)

ベース部分の仕組み

まず初めに、アコーディオンにおける音の並びはボタン式の場合には鍵盤のようにドレミ順ではなく、五度圏の順に並んでいます。

左手のベースの方から見ていくと、以下の図のように横一列には五度圏順に音程が並んでいて、それが4~6段あるものが一般的なものになります(音程や列数はそれぞれの仕様で異なる)

accordion_bass

各段の役割については以下のようになっています。

1段目:ベースの長三度上の単音。カウンターベース(対位ベース)と呼ばれます。
2段目:ベース単音
3段目:メジャーコード
4段目:マイナーコード
5段目:セブンスコード
6段目:ディミニッシュセブンスコード

3段目以降のコードではボタンひとつでその音をルートとしたコードが発音できます。

こうするとメジャーセブンスやaugなどのここにないコードはどうするのか?という疑問がでてきますが、その場合にはコード同士を組み合わせて対応することになります。

(例)Cm7=ベース音C+コード音E♭

アコーディオン特有の問題

先ほど組み合わせでコードを鳴らすといいましたが、augのように幾らコードを組み合わせても近い構成にしかならないものもでてきます。

その場合には他の類似コードで代用したり、右手で足りない音を補完したりして対応します。

また、このコードについては一種類のみしか発音できず、それ自体で転回形が鳴らせないので、どうしても必要な場合には単音のベースを重複させて強調することで転回したように響かせます。(Cの第一転回形であればベース単音E+Cコード)

その他にアコーディオンのベースの音域は1オクターブ(12音)のみですので、ピアノなどのようにオクターブにまたがる表現ができません。

その代わりといっては何ですが、カウンターベースと普通のベースでは音が重複しているものがあるため、連続した発音はさほど苦労せずにできるという面もあります(これはボタン式であれば右手の場合も同様です)

打ち込みではこれらのことを考えて打ち込めばアコーディオンらしい響きに近づくかと思います。

基本パターンの交互ベース

誰でも一度は3/4拍子での”ンーチャッチャッ”という響きを聞いたことがあると思いますが、あれがアコーディオンでよく使われる交互ベースというものになります。

仕組みは簡単で、1拍目で単音ベース、2,3拍目でコードをチャッチャッと弾くだけです。

acc_kougo

試しに弾いてみるとこんな感じになります(コードは|G|F|)

先ほども説明したとおり、ベース側はボタンを押すだけでコードが出るのでこの交互ベースによって左手一本で完全な伴奏が可能です。

アコーディオンの使われているジャンル・楽曲

アコーディオンが主だった楽器として使われるジャンルといえばフランスのミュゼットやアルゼンチンのタンゴが非常に有名ですよね。

しかしそれ以外にも、以下のような民族音楽でも結構使われています。

  • フォホー(Forró)
    ブラジル発祥の音楽でアコーディオン、太鼓、トライアングルが基本的な編成というダンス音楽。
  • メレンゲ(Merengue)
    ドミニカ共和国発祥の舞曲で、アコーディオンを軸にギロやコンガなどを加えたテンポが速めの曲。
    *近年のメレンゲは旧来の伝統的なものとは異なりアコーディオンが入らないものも少なくないです。
  • チャマメ(Chamamé)
    アルゼンチン発祥の民族音楽で、複合的なリズムが特徴。
  • ザディコ(Zydeco)
    ルイジアナ発祥でアコーディオンとウォッシュボードを軸にしたフォーク音楽。

これら以外にも大小幾種類もある各地のジプシー音楽(ロマ音楽)でもアコーディオンは大活躍です。

有料のアコーディオン音源(VSTi)の一覧

自分で買うときの備忘録も兼ねて、有料のアコーディオン音源を把握している限りで書いておきます。

これら以外にも単一音源でなければHALionのような総合音源や民族楽器系バンドルには入っていることが多いですね。

最後に

書き始めたら思った以上に長くなってしまいましたね(汗)

普段はあまり使わないという人も、これらを参考にぜひアコーディオンを楽曲製作に活かしてみて下さい。

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CASA
作曲経験ほぼゼロの状態から、2015年より著作権フリーBGMの製作に乗り出した駆け出しの作曲家。感性と独学での作曲で生計を立てられるのかを身をもって実践中!ブログ「またたび音楽堂」では、音楽・DTMを軸に自身が興味のあることを幅広く発信しています。 ⇒プロフィール詳細
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