最近フェードアウトで終わる曲をあまり見かけないのは何故か考えてみた。

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最近の曲を聴いていると、フェードアウトで徐々に終わっていくものをめっきり見かけなくなりました。

以下のランキングは2014年のiTunesの年間ランキングですが、邦楽上位10曲にはひとつもフェードアウトのものがありません。

2014年iTunes BEST of 2014

2位 ひまわりの約束 / 秦基博
6位 Dariling / 西野カナ
7位 SPICY CHOCOLATE「ずっと feat.HAN-KUN & TEE
8位 Rihwa「春風
9位 RPG / SEKAI NO OWARI
11位 にじいろ / 絢香
13位 Mighty Long Fall / ONE OK ROCK
16位 AKB48「恋するフォーチュンクッキー」
17位 安室奈美恵「TSUKI」
18位 SEKAI NO OWARI「炎と森のカーニバル」

私自身はフェードアウトが大好きなためちょっとだけ悲しい想いですが、そもそもどうして使われなくなったのでしょうか?

フェードアウト愛好家として気になったので使う理由、使わない理由それぞれについて考えてみました。

フェードアウト終始をする理由・しない理由

曲に特定の効果を持たせるため使用する

未練がましさや寂寞の思いを引きずる効果を狙ってフェードアウトをするというのは昔からよくある手法ですね。

“いつまでも、いつまでも”という未来へずっと続いていく感じをだすためにという場合も見受けられます。

松任谷由実の『守ってあげたい』などはこの一例なのではないでしょうか?

また、明るい曲で使われる場合には、幸せな感じがずっと続いていくとか、これから新しい旅路・人生を始めて道を歩み続けていくという感じで使われている印象です。

この意味で使われている曲としてはMr. Childrenの『終わりなき旅』がタイトルそのままの意味で使われており、終わりがなく進んでいくという感じがでていますね。

ダンスやライブでの締め・キメを考慮して使用しない

EXILE TRIBEやアイドル、ジャニーズなどはダンスも大きな魅力となっているため、キメとしてカチッと終わる楽曲のほうが見栄えがいいというのは頷けます。

また、最近はライブでの演奏なども考えて逆にフェードアウトにするというのもあり得ます。

特に合唱風にラララやWow Wowといったフェイクなどを繰り返して終わっていくものは観客と一体となって盛り上がれるのでライブを意識してそのように作っている可能性は十分考えられますね。

一時の流行に過ぎず、今では古臭くなったため使用しない

80年代~90年代前半にかけて多用されたこともあり、最近では古臭い印象が拭えないのかもしれません。

最近の若い子にフェードアウトについてどういう印象を持っているのか聞いてみたいものですね。

当時の事情でやむを得ず使用していた

今より昔の編集技術もまだ発達してない時代には、ラジオではプツッと切れるよりもフェードアウトしていく方が使いやすいといった理由や、レコード時代には針が中心に行くほど音質が悪くなるためにごまかしのためやっていたという説もあります。

また80年代にディスコが流行った際には、フロアでの曲同士の繋ぎを意識して、長めに尺をとるためにフェードアウトを採用していたという考えもあります。

ギタリストがソロやリフを弾いてアピールしたいから

実際にそういう思いがあるかどうかはともかくとして、アウトロでリフをしながらフェードアウトする曲や、ギターが好き勝手弾きながらフェードアウトしていく曲というのはわりかし見かけるものです。

パッと思いつくものだと邦楽ではないですがDeep Purpleの『Knockin At Your Back Door』とかEXTREMEの『When I’m President』とかですね。

作曲者の手抜きのために使用する

フェードアウトの理由としてよく挙げられるのがこの”手抜き説”。

本当に作曲者が手抜きのためにフェードアウトしているのかは分かりませんが、少なくともプロの作曲者であればキッチリ終わらせる展開を考えるのはそこまで苦ではない気がするので実際のところは謎のままです。

これからは曲中のフェードアウトを取り入れてみる?

今までJ-POPでは圧倒的にアウトロのフェードアウトが多かったですが、曲中でのフェードアウトを取り入れてみるのも面白いかもしれませんね。

完全なフェードアウトではないですが、似たような例として思いつくのがMalice Mizerの『ヴェル・エール』でしょうか。

それまでは普通の楽曲できていたのが段々とフェードアウトし、代わりにフェードインでオルゴールが入ってきて過去に思いを馳せるような描写がなされています。

結論:もっとフェードアウトの曲が増えて欲しい

私自身はマイナーな曲調でフェードアウトしていくのが大好きですが、世間的にはフェードアウトの終始って手抜きとか終わった感がないと嫌われてるようで悲しい気持ちになります。

逆に終わらずにその曲の余韻を味わってる感じがすきなんですけどね。

カチッと終わると曲の世界を楽しんでたのにいきなりプチッと切られているようで何か嫌です。

映画が終わった瞬間にいきなり映像が消えて照明がついた挙句、すぐに出てけと言われたような気分とでも言いましょうか。

そんなわけでフェードアウトを使った曲がもっと増えることを願っています。

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CASA
作曲経験ほぼゼロの状態から、2015年より著作権フリーBGMの製作に乗り出した駆け出しの作曲家。感性と独学での作曲で生計を立てられるのかを身をもって実践中!ブログ「またたび音楽堂」では、音楽・DTMを軸に自身が興味のあることを幅広く発信しています。 ⇒プロフィール詳細
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