もうちょっとだけ誤解のない位にはユーロビートを知って欲しいという話。

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以前、落ち着いた感じのEDMを記事にしたので、今日はノリノリな方向性でユーロビートを紹介していきます。

EDM同様、ユーロビートもチャラい、ダサいというイメージが付いてしまっていますが、後者はともかく前者に関しては誤解している部分があるんじゃないかということで筆を執りました。

そもそもユーロビートとは?

wikipediaによると、

ユーロビート (EUROBEAT) とは、主に電子楽器を使用したダンス・ミュージックの一種である。

とのことでもの凄くシンプルにまとめてくれてますね。笑

ユーロビートの歴史

映画『サタデー・ナイト・フィーバー』の影響で、70年代後半頃から第一次ディスコブームが到来してシーンが一気に盛り上がりを見せます。
『Y.M.C.A』などのヒット曲の誕生やYMOの登場もこの時代の出来事です。

その後後述するハイ・エナジーやイタロ・ディスコの影響を受けながら80年代中頃からユーロビートシーンが興隆します。

これを80年代ユーロビートと俗に呼んでいますが、第一次ユーロビートだったり第二次ディスコだったり色々と呼び方はあるようです。

そして90年代に入るとユーロビートは一時的に衰退の一途を辿りますが、90年代中頃には再び盛り上がりを見せ、世間的に知られるパラパラが若者の社会現象になりました。
(これを特に第二次ユーロビートまたは湾岸系ユーロと呼んでいます。)

ユーロビートにも種類がある

ユーロビートといっても実は大雑把に分けて二つの種類があります。

“ナウなヤングにバカウケの80年代ユーロ”“マジでヤバイ、チョベリグな90年代ユーロ”です 笑

どちらにもある特徴としては“泣き”のメロディが入っていることが挙げられますね。

世界的にはこのブームはすぐに去りましたが、哀愁漂う曲調が日本人にマッチしたのか、日本では未だに根強い人気を誇ります。

その証拠にユーロビートの進行は王道進行(Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm)と呼ばれるものが多く、これは昨今のJ-POPでヒットさせるための安易なコード進行と揶揄されるほどに日本人が大好きな進行でもあります。
(ちなみにもう一つよく使われるものにⅣ→Ⅴ→Ⅵmがありますが、これについては以前別の記事で書いたのでそちらをご覧ください)

当時の昭和アイドルたちの間でもいわゆる”J-EURO”というユーロビート調の曲が流行り、現在に至るまで大きな影響を及ぼしています。

ユーロビート?ディスコ??

ディスコという名前ですが、これも結構混同する方が多いので一応書いておきます。

場所としてのディスコ、80年代より前のファンク/ソウル的なディスコなどに加えてディスコでかかっていた80年代ユーロビート音楽をディスコと呼ぶ人もいるため、結構面倒くさいです。
(90年代ユーロをディスコと呼ぶ人はさすがに聴いたことなく、これらはパラパラとか(90年代)ユーロビートって呼ばれていますね。)

80年代ユーロビート

80年代中頃から流行ったBPMがゆっくりめ(120~140位)で、テンポ的にはハウスに近いまったり踊れるこんな感じのサウンドです。

以下のようなアーティストが有名所として挙げられます。

■マイケル・フォーチュナティ
■カイリー・ミノーグ
■リック・アストリー

また80年代ユーロを語る上で外せないのがストック・エイトキン・ウォーターマンという三人のクリエイター集団で、彼らのサウンドはPWLサウンドとして日本でも名を馳せたまさに売れっ子ヒットメイカーでした。

上記のアーティストの中でもカイリー・ミノーグやリック・アストリーは彼らのサウンドになります。

PWL以外の80年代のユーロビートももちろん賑わいを見せていて、サックスやジャズ風のピアノ、パーカッション(特にカウベル)なんかを取り入れたものもちょくちょく見かけます。

EDMのような現代の四つ打ちに慣れていると、ベースやキックが物凄く軽くチープに聞こえると思いますが、逆にそれがこの時代の味でもあります。

ハンドクラップや(シンセ)タム回しが多いのも特徴的で、イントロにリムショットが入ってるのもよく見受けれますね。

イタロ・ディスコやハイ・エナジーとの関係

時系列的に言えば、このユーロビートの登場の少し前にHi-NRG(ハイエナジー)やイタロ・ディスコというダンスミュージックがあり、そこから発展したのがこの80年代ユーロになります。
ハイ・エナジーではEvelyn Thomas、Miquel Brownなんかが有名なアーティストになります。

例えばTrans-Xの『Living On Video』はイタロ・ディスコですが、これらのジャンルで今では定石となっているオクターブで動くベースラインが四つ打ちにかかせないものになりました。

ちなみにイタロディスコはその後にユーロビート化していったため、純粋なイタロディスコは1980年代初期で終わったという人もいます。

また、イタロ・ディスコの中にはハイ・エナジーから影響を受けてもいるため、厳密にどっちに分類されるかわかりにくい曲もあったりして実にややこしいですね。笑

90年代ユーロビート

上記の80年代ユーロビートに比べてテンポが早めで、こんな感じで派手さが増したのが90年代ユーロビートです。

もっと簡潔かつ手っ取り早い説明をするならば、

・頭文字Dで流れている曲
・世間的にいうパラパラ

こちらは以下のような人たちが有名です。

■NIKO
■デイブ・ロジャース
■ナタリー

NIKOのNIGHT OF FIREは一時期長州小力さんがネタ中に使っていたので知っている人も多いかと思います。

90年代ではピアノやサックスといった生楽器やパーカッションなどが入ることも多々ありましたが、こちらではなりをひそめています。
(逆にDave Rodgersのようにギターを取り入れたものがでてきたりします。)

音楽的に言えば、トランスと似た感じの高音部が強調された鋭いリードが使われることが多く、80年代ユーロよりは攻撃的でエッジのきいたサウンドになってます。

このキンキンして音数の多い騒がしい感じが苦手でユーロビートと一括りにして敬遠している方もいるかと思いますが、正確にはこういうサウンドは90年代以降のユーロビートの特徴になります。
(当時はギャルなどの間で爆発的に流行ったことからチャラいという印象が付いたのも原因の一つだとは思います)

最後に

長々と書きましたが、ねこんぶ自身はバブル崩壊後の人間なので、リアルタイムで記憶があるのはパラパラが社会現象になってた第二次ユーロくらいです。

また、今回はユーロビートだけに着目してきましたが、実際にはその間に色々とブームがあったりしてますので、興味を持った方はぜひ調べてみてください。

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CASA
作曲経験ほぼゼロの状態から、2015年より著作権フリーBGMの製作に乗り出した駆け出しの作曲家。感性と独学での作曲で生計を立てられるのかを身をもって実践中!ブログ「またたび音楽堂」では、音楽・DTMを軸に自身が興味のあることを幅広く発信しています。 ⇒プロフィール詳細
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